「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ほど老若男女問わず人気のある映画も珍しいでしょう。主人公マーティを演じるマイケル・J・フォックスとドク役のクリストファー・ロイドのかけ合いが絶妙で、何度観ても楽しい名作です。
しかし今、映画のワンシーンがTwitter上で大きな話題を呼んでいます。なぜ今になって…?
実際にそのツイートをご覧ください!
うわぁ…. pic.twitter.com/Q3uzK3fFjv
— さまこ (@samako211) February 16, 2020
ん?画面が上と下で分かれていますね?
一体何が違うのでしょうか…
あれ…
これってまさか…
ああ、やっぱり!
マーティとドクの顔が、違う俳優の顔に入れ替えられているではないですか!
ドクがロバートダウニーJrで
マーティがトムホランドだ! pic.twitter.com/AnaFsjevKp— ĆŁΔŘҜ (@ClarkBenoist) February 16, 2020
実はこの動画、AIの合成技術「ディープフェイク」を利用した動画。
この他にも、「ダーティハリー」のイーストウッドをシュワルツェネッガーに入れ替えたものや、「ホーム・アローン」のカルキンくんの顔をスタローンに入れ替えた(なんで?)ものも話題です。
こないだ自分が見たシュワさんがダーティーハリーやってる動画はその技術だったか https://t.co/CUazwwbGVu
— いそむら忘久@とまや工務店 (@i8o) February 16, 2020
こんなのもありますhttps://t.co/z77a4hdLwu
— Yottanoviathan (@Antihiggsino496) February 16, 2020
挙げ句の果てには「スターウォーズ」を「アベンジャーズ」のキャストで入れ替えちゃう動画まで!
このディープフェイクの技術が急激に発達した背景には、AIの急激な進歩があります。2012年以前は、CG技術を使って顔の凹凸や目など、エリアごとに特徴を抽出して画像を認識していました。しかしディープラーニングの登場によって、顔の特徴をより簡単に把握できるようになり、スタジオの高価な器材などを使わなくても、顔の入れ替えができるようになっているのです。
この技術は、Facebook創始者のマーク・ザッカーバーグやドナルド・トランプ大統領のフェイク動画が公開されたことにより一躍脚光を浴びました。
これ、ザッカーバーグのフェイク動画です。…信じられますか?
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いかがでしたか?しかし単純に「すごい技術!」と喜んでばかりもいられません。悪意ある人物によって、デタラメな意見を要人が発言したかのように見せかけることなども容易になってしまうでしょう。
どんなによく見ても映像自体が偽物かどうかを見分けることはほとんどできないレベルです。目の前の映像を信じるかどうか、各々のリテラシーがより問われる時代になったと言えるのかもしれません。